「任意後見契約」と「公正証書遺言」の重要性

こんにちは、東京都中央区の行政書士・上級相続診断士の山田です。
今回は、80歳のご高齢の女性の方からご相談を受けたケースをもとに、「任意後見契約」と「公正証書遺言」の重要性についてお話ししたいと思います。
これからの人生をより安心して過ごすための備えとして、この記事が皆様のお役に立てば幸いです。
目次
- ○ 一人暮らしの高齢女性の不安
- ○ 任意後見契約という選択肢
- ・● 任意後見契約とは
- ・● 任意後見人に誰を選ぶか
- ○ 自分の財産をどう遺すか——遺言書の重要性
- ・● 誰に財産がいくのか?
- ・● 遺言がなければどうなるか
- ○ 公正証書遺言をおすすめする理由
- ・● 公正証書遺言のメリット
- ○ 任意後見契約+公正証書遺言=安心の老後
- ○ まとめ:自分の「最後の意思」を形にしておく大切さ
- ○ お気軽にご相談ください
一人暮らしの高齢女性の不安
ご相談者のAさん(仮名)は現在80歳。数年前にご主人を亡くされ、今は都内のマンションで一人暮らしをされています。子供はおらず、ご両親もすでに他界。兄弟姉妹はいますが、遠方に住んでおり、交流はほとんどありません。
ご本人は健康に気を配っており、今のところは自立した生活を送っていらっしゃいます。しかし、年齢的にも将来への不安は大きく、「もし認知症になったらどうしよう」「入院したら誰に頼ればよいのか」「自分が亡くなった後、財産はどうなるのか」という悩みを抱えておられました。
特に印象的だったのは、「兄弟には迷惑をかけたくないし、今さら頼りたくない。でも、自分の意思がわからなくなったら誰が自分のことを決めてくれるの?」というお言葉でした。
任意後見契約という選択肢
まず、Aさんにご提案したのは「任意後見契約」です。
● 任意後見契約とは
任意後見契約とは、元気なうちに「将来、判断能力が不十分になった場合には、この人に自分の生活や財産の管理を任せたい」と契約によって後見人を決めておく制度です。
契約は公正証書で行い、実際に後見が必要になった時点で家庭裁判所が後見監督人を選任し、契約が効力を発する仕組みです。
Aさんのように身寄りがほとんどない場合、この制度はとても有効です。将来、認知症になっても、信頼できる第三者に財産の管理や施設の手続きなどを任せることができ、安心して暮らすことができます。
● 任意後見人に誰を選ぶか
Aさんの場合、ご親族との関係が薄いため、当事務所が任意後見人として契約をお引き受けすることをご提案しました。行政書士などの専門職が後見人となることで、第三者の立場から冷静かつ適切に支援を行うことが可能です。
また、任意後見人がいることで、万が一認知症になっても悪質な訪問販売や詐欺などの被害から守る効果もあります。
自分の財産をどう遺すか——遺言書の重要性
もう一つ、Aさんが強く気にされていたのが「自分の財産をどう遺すか」という点でした。
● 誰に財産がいくのか?
Aさんのように、子供がいない場合、相続権があるのは兄弟姉妹やその子(甥・姪)になります。しかし、Aさんご自身は「兄弟とは疎遠であり、特に財産を渡したいという気持ちはない」と明言されました。
その代わり、「生前から支援してきた認定NPO法人に寄付をしたい」とお考えでした。Aさんは社会貢献活動にも関心が高く、若い世代の教育支援を行う団体への寄付を希望されていたのです。
● 遺言がなければどうなるか
遺言書がない場合、相続は法律に従って行われ、たとえどんなに立派な社会貢献の意思があっても、それを実現することはできません。
したがって、Aさんのようなケースでは「遺言書を作成すること」がとても重要になります。
公正証書遺言をおすすめする理由
Aさんにご提案したのは「公正証書遺言」の作成です。
● 公正証書遺言のメリット
・法的に有効性が高い:
公証人が関与するため、方式の不備がなく、無効になるリスクがほとんどありません。
・家庭裁判所の検認が不要:
自筆証書遺言とは異なり、家庭裁判所での面倒な手続きが不要です。
・偽造・変造される心配がない:
原本は公証役場に保管されるため、トラブルの防止になります。
・専門家のサポートが受けられる:
遺言の内容について、法律の専門家と一緒に検討できます。
特に、NPO法人など特定の団体に遺贈する場合には、その団体の名称や住所、法人番号などを正確に記載する必要があります。これを誤ってしまうと、遺言の内容が実現できないこともあるため、専門家の関与は不可欠です。
任意後見契約+公正証書遺言=安心の老後
Aさんには、任意後見契約と公正証書遺言の「ダブルでの備え」をご提案しました。
● 任意後見契約によって、将来の判断能力の低下に備える
● 公正証書遺言によって、自分の財産の行き先を明確にしておく
この2つを準備しておけば、ご本人の意思が最大限尊重され、安心して生活を送ることができます。また、周囲の人たちにとっても、いざというときの対応がスムーズになり、トラブルを防ぐことができます。
まとめ:自分の「最後の意思」を形にしておく大切さ
Aさんは「自分がいなくなった後のことなんて、もう関係ないと思ってた。でも、今のうちにきちんと準備しておけば、安心して毎日を過ごせるのね」と笑顔でおっしゃっていました。
年齢を重ねるにつれ、「終活」という言葉が身近になりますが、本当に大切なのは「自分らしく最後まで生きること」。そのためには、自分の意思を明確にし、法的に有効な形で残すことが必要です。
お気軽にご相談ください
もし、この記事を読んで「自分も将来に備えておきたい」「財産の行き先について考えたい」と思われた方は、ぜひ一度ご相談ください。
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